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先日の奥大井への旅は、もちろんSL撮影が元々はその目的だったのですが、千頭から先の井川までの約25キロの道のりを2時間弱の時間を要して結ぶ大井川鉄道 井川線に乗ることも、もう一つの大きな楽しみでした。

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井川線は戦前に中部電力がダム建設に際して物資を運搬するために建設した狭軌の路線でしたが、その後は国鉄からの貨物車を直通させるために標準軌道に変更されました。なので線路の幅は普通ですが小さなトンネルを通らなければならないので車輌は未だに軽便鉄道程度の大きさ!運行は大井川鉄道が引き継ぎ、今に至っています。

さて、いよいよ発車時刻。
窓を開けて、缶ビールを片手に・・・・・いやァ~ワクワクしちゃいますねェ・・・

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小さなディーゼル機関車が引っ張る列車は、時に車輪をキンキンと軋ませながら大井川に沿った数多のカーブやトンネルを通過・・・・
小さな駅で対向列車とすれ違いながら、終点の井川を目指します。
しかし・・・・今の時代では窓を開けることのできる列車に乗る機会はほとんどないのですが、
肘を窓枠に置いて風を感じながら 青い川面や新緑の山々や茶畑・・・・流れていく景色をただ眺める・・・・・
昔は当たり前だったそんなコトが、とてつもなく気持ちよく貴重な体験に思えてきてしまいますネ・・・・

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さて、この井川線の中で唯一の電化区間は、アプトいちしろ駅ー長島ダム駅 間なのですが、この部分は長島ダムによって水没してしまったために新線を造る必要があり、90/1000という急こう配に対応すべく信越本線を最後に使用されていなかったアプト式を採用しています。
なので専用の大振りな電気機関車を連結・・・・
初めて見た、遠くまで伸びるメカニカルなラックレール・・・・ちょっと感動モノですねェ~


このアプト式区間以降は 車窓から見える山々も より深く、より雄大に・・・・

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そして列車は・・・途中12の駅、55の橋、61のトンネルを経て、山間の静かな終着駅 井川に到着。
途中、あまりに素晴らしい景色の数々に写真ばかり撮っていた2時間弱はホント、あっという間でした。
その雰囲気・・・・少しは画像でお伝え出来るといいのですが・・・・

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井川線は奥大井の渓谷をゆっくりと走る、自然が素晴らしい路線・・・・というだけではなく、
軽便鉄道然とした車輌や、素朴な駅、素掘りに近いトンネル、武骨な橋梁、今では珍しくなったアプト式・・・
・・・などなど近代遺産としての魅力も満載でした。

富士山がついに登録されるという世界遺産・・・・
でも、奥大井のとても険しい大自然の中を細々と危ういながらも縫うように走る
この井川線こそ、世界文化遺産に登録して欲しいよなァ。。。。