
さて、昨日下館を訪れた2つ目の理由・・・
それは前から気になっていた料亭、「荒為」で食事をするためでした。
駅から歩いて約15分・・・交通量の多い国道50号線に沿って建つ、黒塗りの伝統的な蔵造り・・・
正式には荒川家住宅として、国の登録有形文化財に指定されています。
(上の写真左下にあるグリーンの小さなプレートがその証)
『荒為』とはその屋号で明治、大正、昭和とかつては北関東の商都として繁栄した下館を代表する肥料・荒物・雑貨を扱う卸問屋でした。

ちょっと早めに到着したのでちょうど小さな木戸を店の方が開けているところだったのですが、立派な店構えに比べてあまりにも控え目なエントランス・・・

しかし奥に入っていくと周囲の喧騒からは想像もつかない静かな空間が・・・
そして卸問屋だった頃を偲ばせるトロッコ軌道が現れます。
きっと往時は・・・この上を肥料などの荷物を満載したトロッコが人の手で忙しく行き来していたのでしょうか・・・



では、一階の木造家屋は江戸末期、それ以外は明治以降に増築を重ねられたこの建物の内部に、さっそく入ってみましょう・・・




玄関を過ぎてすぐ左側には中庭を望むことのできる大広間、
囲炉裏の切ってあるなんとも素敵な世界・・・
まだ夜は冷えるのか奥にはアラジンのブルーフレームが見えますネ。



で、仲居さんに案内された二階部分は、ステンドグラスを始め階段を上がりきってすぐの場所にある端正な洋間など、この「荒為」のハイライトとでも言うべき存在なのかもしれません。まさに、和洋折衷!



おそらくは商談用の部屋として増設されたのでしょうが、光と影が織り成す、古の明治という時代を肌で感じることの出来る典型的な洋館建築・・・
バルコニーからの眺めも・・・素晴らしい!

ところでこちらが料亭になったのは最近のことで、7~8年前なんだそうですが、肝心の料理・・・こちらもしっかりとした味で相当美味でしたョ!










蒸気機関車を撮影して、ところどころに旧い建物が残る街をウロつき、さらには歴史的空間での食事・・・それが可能な下館って、けっこう”穴場”だよナ・・・
店を出て駅に向かう途中、G.Wなのにあまりにも人通りが少ないこの街を歩きながら、ふとそんなコトを思ってしまったのでした。。。
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