
きのうの記事でご紹介させていただいた、江戸末期の建物を有する登録有形文化財の料亭「荒為」・・・
実はその前を走る国道50号線の反対側にも、伝統的な蔵造りに洋館を備えた魅力的な建物がありました。


この荒七酒店は明治時代に建てられたものらしいのですが、特にアールデコ調の洋館部分が印象的・・・
こちらの方も登録有形文化財に指定されているのですが、国道を挟んで2つ揃って指定されてるっていうのもなかなか珍しいですよネ。




さて、この下館の街は、もともと綿の栽培が盛んだったこの地方の中心として栄えていたのですが、相次ぐ鉄道の開通がそれに拍車をかけ、”下館商人”と呼ばれた商人たちが活躍し、「関東の大阪」と称されるほどの繁栄を遂げていたそうです。
なので街なかにはご紹介した2つの文化財のような豪壮な商家建築やそれ以外にも当時の隆盛を極めた時代を偲ばせる名残りのような光景が点在・・・

戦後、すっかり衰退してしまった下館ですが、そんな光景を探しながらブラブラするのも結構楽しかったりします。
そこにはハッとするような”昭和な”香りが漂っていたり・・・









もちろんかつては”商都”とまで言われただけあって、戦後しばらくまでは花街も存在していたようで、関連する建物自体は今ではほとんど取り壊されてしまっているようなのですが、こんな名残りのようなアヤしい光景もちらほらと・・・




ところで圧巻だったのがこの中澤時計店の店舗!
This is アールデコ建築・・・・って感じですよネ。
もしかすると、今まで見た中で最も美しい看板建築なのかもしれません・・・!!






明治、大正、昭和・・・栄華を誇った下館の街も、平成の時代に入ってからは徐々に過疎が進む平凡な地方都市になってしまったようです。
でもキラっと光るそれぞれの時代を代表するいくつもの建築物を目の前に、その隆盛の頃を偲ぶ・・・
そんな稀有な体験が出来るのも、下館という街の隠れた魅力であり、旅の楽しみと云えるのかもしれませんネ。。。。
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