
さて、小貝川橋梁でC12の撮影をした後は、駅まで一旦戻って反対側に歩き出し、ちょうど春の陶器市が開催されている城内坂方面を目指します。

益子駅前には大谷石を積まれた立派な建物があったのですが、益子の街ではこういった大谷石造りの伝統的家屋や茅葺き民家をいくつか見かけることが出来ました。
後者の方は、おそらくは益子焼の工房なんじゃないかと思いましたが・・・










そして、
その益子焼の販売店にも、なかなか趣きのある建物があるんだなァ~
なんて思いながら陶器市の中心部にさしかかると、なにやらとても大きな茅葺き屋根が・・・

ここ、「日下田藍染工房」は益子焼よりも古く、江戸時代から続く約二百年の歴史を持つ紺屋さんなのですが、創業時のままに今でも藍染め製品を生み出している全国でも珍しい工房です。綿の一大産地であったこの真岡・益子周辺では、木綿を藍で染める紺屋が数多くあったらしいのですが、当時の姿を留めているのはもうココだけなんですねェ・・・



ところでこの大きな茅葺屋根の建物は、実は紺屋の心臓でもある藍染め場・・・
その内部には72の藍甕があり、ちょうど職人さんが手作業をしているところでした。少し話を伺ったのですが、藍甕と藍甕の間にある丸い蓋は冬場に温度が下がり過ぎないように炭を入れておくためのものなんだとか・・・
気温が低すぎると藍が自然発酵しなくなるためらしいのですが、サスガは日本の職人技、細かいところまで万全の気配り・・・!


で、それ以上に こういった仕事場が太い梁を持つ立派な茅葺き家屋の中にあり、それを長年維持し、僕のような観光客にも自由に見学させてくれる・・・これって結構感動モノです!

その歴史の成せる業なのか
街なかに溢れる陶器よりも、なぜか一軒の老舗藍染工房が強くココロに残った
益子での短い滞在なのでした。。。
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