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きょうは(というかもう昨日になってしまいましたが)、会社の同僚と遅ればせながらの初詣・・・
僕が長年勤務してきた会社も、昨年はいろいろあったので襟を正してやってきたのは地下鉄日比谷線の入谷駅です。
ところで僕くらいの年代の人間にとっては、入谷と聞くとどうしても幼いころにこの街で起きた『吉典ちゃん誘拐殺人事件』を思い出してしまいます。
まだ日本で凶悪犯罪が少なかった時代に、テレビや新聞を賑わせたこの事件、悲しい結末とともに記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。


地上に出て、そんな記憶の彼方にあったメランコリックな感情を少し呼び戻しながら歩くこと数分、暗闇の中にボーっと大きな提灯が・・・

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東京・下町の古くからの住宅街に静かに佇むこの小さな社は、
小野照崎神社・・・
住所的には下谷二丁目にあるこの神社、創建されたのは852年。
学問・芸術の神様と崇められ、樋口一葉の「たけくらべ」にも登場したりするのですが、近年ではなんといっても寅さん所縁の神社としても有名です。


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なんでも俳優としてはあまり売れていなかった頃の渥美清が、「煙草を一生吸いませんので仕事をください」と、この小野照崎神社に願掛けをしたところ、数日後『男はつらいよ』の主演の話が舞い込んできたんだとか・・・
なので特に芸能関係の参拝客も多いんだそうです。


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さて、真っ暗な境内に入り、歴史を感じさせる厳かな拝殿の前に立つと・・・
なんと、屋根の頂には真ん丸の月が!

僕も思わず静謐な気持ちで手を合わせます・・・


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で、初詣を済ませたあとは根岸方面に向かって凍えそうな寒さの中、歩みを進め・・・
途中、あまりにもノスタルジックな煎餅屋さんに出くわして心がほっこりしたところで細い路地に入り、やってきたのは同様に郷愁を誘うこの老舗の酒場。


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まずはビール・・・

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そして・・・嗚呼、熱燗がカラダにシミていく・・・

なんか、知らず知らずのうちに、映画『男はつらいよ』が絶頂期の、今よりも随分と素朴だった昭和の時代にずっとタイムスリップしていたような、今年の初詣なのでした。。。