さて、出張で訪れた大阪・・・
G.W.の影響でかいつも泊まっていたホテルが満室だったので、今回は淀屋橋のビジネスホテルを予約しました。そこから歩いて堂島のオフィスに通うのですが、向かうにつれて、見事な近代建築が次々と現れます!
このスペイン風スクラッチタイルに覆われた見事な建物は大阪倶楽部。
おそらくはオフィス街の社交場の役目を果たしてきた建物なのでしょうが、1924年の竣工なのでもう齢90年以上の歴史を刻んできたんですねェ~
設計者である安井武雄氏の掲げたコンセプトは、
『南欧風ノ様式二東洋風ノ手法ヲ加味セルモノ』
なんだそうで・・・
どうも一般公開はされていないようでしたが、奥に光るシャンデリアなんかが目に飛び込んできてしまうともうタマリません。せっかくなのでとりあえずはこの幾何学模様の装飾を施された木製の扉を開けて・・・
振り返ると・・・
古き良き近代建築装飾が織りなす、光と影・・・
素敵です!
そして一歩中に足を踏み入れると、
アソびゴコロ満載の陶製のオブジェがお出迎え。
ただし口から水は出してませんでしたが・・・
受付のキレイなオネーサンに訊ねたところ、エントランスまわりだったら見てもいいとの嬉しいコトバをいただいたので、遠慮なく拝見させていただくコトにしましたョ!
しかし・・・市松模様の床が洒落てるよなァ~
再び外に出て、別の位置からこの大阪倶楽部を眺めてみると、その使用されているスクラッチタイルの量にあらためて圧倒されてしまいます。
この前にヒストリックカーを停めたら・・・きっと絵になるんだろうなァ・・・
ところで・・・
大阪倶楽部のすぐ近くには、こんな近代建築を使ったレストランもありましたョ!
この「アンティカ・オステリア・ダル・ポンピエーレ」・・・
食べログの評価も3.55だって!
たしかにソソられるもんなァ~
なんでも1925年に建てられた元消防署を利用したイタリアン・レストランなんだそうで・・・
横の壁に映る木の陰が実に美しいですよネ・・・
僕も怪しいBARやグランドキャバレーとかばっかり行ってる場合じゃなくて、
こういったオシャレな大阪のレストランとかも行ってみなきゃなァ~
イケね、ちょっと時間食っちゃったよナ。
さあ、こんな調子でいってしまうと16時半の打ち合わせに遅刻しちゃうョ・・・!
と思って歩みを早めた途端、
おお・・・こんどはベージュ色の堂々とした大型建築物が目の前に・・・
手前の飲食店の看板ごしに眺めると、もうまるでヨーロッパのような光景です。
この大型近代建築の正体は、住友ビルディング。現在の三井住友銀行大阪本店です。
元々は1925年に住友財閥の経営統合本部ビルとして竣工されたのですが、住友グループ各社の本社が入居していたというこのビル・・・巨大です!
なんでも現存する旧財閥系オフィスビルの中では最大の延床面積を誇るそうな。
この独特の落ち着いた色合いを醸し出しているのは、『龍山石』という石を外壁に使っているからだそうで、そのお陰で大財閥の総本山らしい余裕のある貫禄を見事に表現していますよネ。
商都大阪の中心部にこれほどの規模の建築物を持つとは・・・サスガは地元の住友財閥の底力だよなァ~
エントランスを近くで見上げてみると・・・
もう壮麗すぎてアタマがクラクラしてきそうでしたョ!
ヤバい・・・ホントに急がなくっちゃ!
と早足で肥後橋にさしかかると・・・あれッ?
これまたスパニッシュ風タイルで覆われた素敵な建物が川べりに・・・
昭和初期の竣工で現在はレストランなどのテナントが入るこの建物は山内ビル。
元々は法律事務所として生まれ、
さきほど住友ビルディングを見たばかりなのでとても小さく感じますが、列記とした登録有形文化財です。
そして特筆すべきはこの小さな4階建ての建物には丸窓やアーチ窓をはじめ、これでもかとばかりに美しい装飾の数々が・・・
眺めているだけで、なんだか楽しくなってきてしまいます。
肥後橋から土佐堀川を手前にデコラティヴな近代建築の珠玉の小品を臨む・・・
あ~大阪って結構いい建物残ってんなァ~
これから途中でまた見つけるかもしれないし、
もう、ちょっとぐらい打ち合わせ遅れちゃってもいっか~・・・
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