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さて、早川町の赤沢集落からの帰りは、バスで下部温泉駅まで降りてきたのですが、この駅がまた素敵な雰囲気でした。
甲斐の山々を背にした素朴な駅舎、脇には温泉旅館の名前が記された行灯看板、小さな駅前広場には1台のタクシーがノンビリと客待ちをしていて、それを囲むように鄙びた土産物屋や食堂・案内所が・・・
まるで、寅さんの映画にでも出てきそう。

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元々昭和2年の開業時には下部駅という名前でしたが、平成3年に下部温泉駅と改称されたそうなのですが、いかにも昭和の時代の地方の温泉の玄関口・・・といった風情、名前を変えて正解だったのかもしれませんね。

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本当は駅前食堂でビールでも飲みたかったんですが、甲府方面行きの特急「ふじかわ」に乗るまでには時間がなさすぎたので断念して、構内踏切を通って島式ホームの2番線へ・・・

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で、特急「ふじかわ」を降りたのは、甲府の手前の南甲府駅でした。
何故かって?
それは・・・

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この駅舎が観たかったからなのです!

ちょっぴりアールデコの香りすら感じることの出来る、この立派な駅舎を・・・

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広い駅前広場を持つ南甲府駅は昭和3年に開業(当初の名は甲府南口駅)。
身延線の前身である富士身延鉄道の本社も入っていたためにこのような立派なコンクリート造りの近代建築となったそうです。
上の写真が出来たばかりの頃の姿なんですが、基本的には今と変わらぬ姿・・・
但し外壁は全てスクラッチタイルで覆われていたんですねェ~
こりゃあアールデコじゃなくてライト風だったんだなァ・・・
当初は窓にステンドグラスが奢られ、二階には食堂、屋上庭園もあったというから驚きです。きっとこの地にあって、国鉄と張り合っていたんでしょうねェ~
現在の姿も、それを偲ばせる風格ある佇まい・・・!

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ところで・・・
青空に美しく映える南甲府駅を堪能して、タクシーで甲府の歓楽街に入り、居酒屋「くさ笛」で酔っ払った後に横浜に帰るべく甲府駅を目指して歩いていると・・・
あれ?似たようなカタチの大きな近代建築が・・・

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これは山梨県庁旧本館で昭和5年の竣工。

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そしてその隣りにある、やや小振りの似たスタイルの建物は昭和3年に完成した山梨県議会議事堂・・・
どちらも清水組の設計によるものらしいのですが、甲府駅すぐ近くにあるこれらと
往時は似た外観だった南甲府駅とを合わせると、同時代に生まれた甲府のライト風近代建築”三兄弟”とでも言えそうですネ!

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一泊二日の富士~身延~甲府の旅は以上です。
いやァ~結構見所満載!濃かったよなァ。。。