
さて、5/4に訪れた数馬での昼飯は、この地で旧くから山菜料理を名物にしている旅館、「三頭山荘」でいただくことにしました。

奥多摩の山々をバックにそびえ立つ大きな破風を持つ兜造り・・・
近寄って眺めてみると、その威容に圧倒されてしまうほどだったりします。



昔懐かしい縁側を横目に、さっそく玄関口へ・・・


特に予約はしていなかったのですが、
広い玄関で来訪の意を告げると・・・
奥から御主人と、

翁がお出迎えです・・・



案内されたのはすぐ左側にある大広間・・・


長い年月を経てきた開放的な空間からは、
さっき通ってきた庭が望めます。



まだ5月とはいえ強烈な陽射しのもとを歩いてきたので喉はカラカラ・・・
さっそくビール!
なんですが、嬉しいことに山菜のお浸しもついてきましたョ!
これがまた旨くて酒がすすむ!!
その名前は・・・忘れちゃいました・・・
せっかく教えてもらったんですけどネ。



スーパードライを飲みながら、
古色蒼然・・・というコトバがよく似合うこの旅館の内部を観察しているうちに、
いよいよ山菜料理が登場です!



そのひとつひとつは小皿に盛られ、まるで山菜の図鑑を見ているような気分・・・
自然の生み出す複雑な造形が、各々小さなひとつの世界を形作っているかのようです。
手を付けるのが勿体無いようなキモチ・・・



山女魚の塩焼きも、ビールに合いそう・・・
ということで、この時点でスーパードライは早くも二本目に。

おまけに山菜の天婦羅まできちゃってもうお腹いっぱいです!
少しずつ食べていたつもりでも、
いつのまにやら結構な量になってたんだなァ~

満腹でもう歩くのもイヤだし、この広い座敷で寝っ転がりたくなりましたョ・・・
でも他のお客さんもいるし、
僕にも最低限の常識はあるつもりなのでそこは我慢して
外の庭に出てみることに・・・



庭をぼんやり眺めながら、
縁側に腰掛けての一服・・・
嗚呼、
こんなに長閑で幸福感に満ちた時間・・・いつまでも続けばいいのに。
ところでこの「三頭山荘」はこの数馬で約六百年の歴史を持ち、
現在の建物は江戸時代のままを修復しながら使っているそうなのですが、
二階と三階は資料館として公開されているのでさっそく行ってみることにしました。

急な角度の階段・・・じゃなくて梯子を上ったさきには、
昔の暮らしぶりを窺わせるような生活道具や剥製の数々。




そしてもう一つ梯子を上って三階に辿り着くと、
そこはちょうど破風の頂点、三角の薄暗い空間でした。
以前はきっとここで蚕を飼ったりしてたんだろうなァ~


かつての茅葺き部分も剥き出し・・・。まるで戦前、いや近代以前にタイムスリップしたかのような感覚が・・・


支払いを済ませて道に出ようとすると、
御主人が客に出すための山女魚を桶から移し替えている真っ最中でしたョ・・・


檜原村 数馬「三頭山荘」・・・
そこは、目を楽しませてくれる、まるで植物図鑑のような山菜料理と
江戸時代の暮らしぶりを偲ぶことのできる異空間を持つ
極上の場所なのでした。。。
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