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さて、昨日の記事の続きなんですが、上州富岡の料亭「ときわ荘」で昼食を済ませた後は、
再び上信電鉄に乗って終点の下仁田へ。
宿泊先の旅館「常磐館」は駅を出て左に曲がるとすぐに姿を現しました。

実はこの「常磐館」、富岡の「ときわ荘」とは親戚筋・・・
先代の頃は兄弟で各々を所有していたんだとか。


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さっそく玄関口に・・・
なかなかに古き良き時代の雰囲気を残しているんですが、
この「常磐館」は大正元年創業。
元々はこの地方の名産品である木材・ネギ・こんにゃく・繭などを買い付けに下仁田にやってくる人を泊めていた商人宿でした。
当時の下仁田は、寂れた今とは大違いで大層賑わい、花街が出来ていたほどで、この旅館の場所も明治時代には芸者の置屋が建っていたそうです。

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宿の方に案内されて廊下を進むと、
ふいに現れたあまりにも美しい洗面台・・・
う~ん・・・思わず見入ってしまいます。

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それは夜になるとまた違った妖艶さ?を醸し出し・・・


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ちなみに廊下を挟んで反対側の風呂場にも同じくターコイズブルウのタイル!

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で、僕が泊まったのは二階の『28番』。
この旅館で最も凝っている座敷です。
美しい組子細工、ユニークな床柱・・・もう見どころ満載!
その陰影の美を楽しんでいると、思わず時間が経つのを忘れてしまいそう!!

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さあ、名物こんにゃく料理を中心とした夕食のあとは、
暗くなって明かりがともったこの戦前建築の夜の姿を堪能すべく・・・



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ところでこの「常磐館」には、
竹久夢二の絵が多数飾られていたのですが、
なんでも夢二が病に侵された晩年に
ここに逗留していたんだそうです。

幸薄く儚いその女性像は、
夢二の心象そのものだったのでしょうか・・・

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夜が更けていくとともに、
夢二が描いたその美人画は、気のせいか 徐々に妖艶さを増していくかのようなのでした。。。