家の中で1か所だけ、
一年中”春”な場所があります。
リビングルームの一角、
基本的には季節を表現するアイテムを飾るのが好きなのですが、
ここだけはいつも、花のある春の状態を保っています。
ピンク色の花がステンドグラスで表現されたライティングは、
アメリカのアーツ&クラフツを代表する芸術家
グリーン兄弟(Greene & Greene)がパサディナに建築した、
通称『ギャンブルハウス』にある照明のレプリカです。
その名からも分かるように、
P&G(プロクター&ギャンブル)の創始者一族のために建てられたこの家は、
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で”ドク”の住み家としても登場します。
自然との融合を目指し、日本の建築に大きな影響を受けた彼らのデザインは、
日本の家にも違和感なく溶け込むどころか、
洋風化した現在ではベストマッチなのでは・・・・と感じます。
その光に照らされるのは、
アール・ヌーヴォー時代のドーム兄弟に起源を持つ
ドーム(DAUM)社のクリスタルガラス、”ネイチャーシリーズ”の
薔薇のコンポートと蘭の1輪ざし・・・・
パート・ド・ヴェールという、色ガラスの粉を混ぜ合わせて
微妙な色合いに表現された花をかたどった器は、
時としてホンモノよりも魅力的に見えたりします。
随分昔に、アメリカとフランスですばらしい創造性を発揮した兄弟たちのおかげで、
この一角は、例え雪が降っても、気温20度くらいの気分にさせてくれるのです。
(それにしても、こうして見ると、スイッチの設置場所、マチガエたかなァ・・・・)
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