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かつて・・・とは云ってもつい最近まで・・・
日比谷に存在していた小さな宝石のような美しいビル・・・・

それが
1929年に三井信託によって建設された「三信ビル」でした。
アール・デコ様式の影響を受けたと思われる外観、
そして特筆すべきは
内部の吹き抜け部分の美しいアーチ状の天井です。

光を巧みに計算した、優しく、しかも大胆な世界が
2階から眺めるとそこには展開されていました。
僕にとってはまさしく日比谷(=ノスタルジックTokyo)の象徴・・・
原節子演じる”オフィスレディ”が働いていそうな雰囲気です。

ビルに入っていたテナントも
珠玉のような店ばかり・・・

鳥獣戯画のエッチングが施された擦りガラスを
まるで欄間のように内装に使っていたフレンチレストランの名店、
「ラ・プロムナード」

地下1Fにあった古いレジスターが現役で使われていた理髪店、

スパイカメラのミノックスを中心にクラシックカメラを扱っていた、
「ノックスフォトサービス」

そして2007年3月30日をもって
最後のテナントとして閉店した喫茶店、
「ニューワールドサービス」・・・・
古いシャンデリアが下がる、この”アメリカナイズ”された店の最期の日、
僕も当然駆け付けたのですが、
行列が出来ていて入るのに30分以上もかかってしまいました・・・

オフィスビルとしては小ぶりでも
その美しさ故に何度も利用させてもらった
この「三信ビル」・・・・

経済最優先の東京の街では、
この”小さな宝石”が生き残ることさえ
許されなかったんでしょうかねェ。。。。