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今年のゴールデンウィークもいよいよ今日でオシマイ。
みなさんはいかが過ごされましたか?
僕はきのう、かつて海浜保養地として賑わい、文人墨客にも親しまれた稲毛を訪れてみました。
遠浅の砂浜を持っていた稲毛は、明治時代に千葉県で初めての海水浴場に指定されたことを契機に、戦前より東京から最も近いビーチとして親しまれ、多くの別荘が建てられました。そのセレブな雰囲気から東の須磨海岸とも称せられたそうなんですが、僕自身も小学校低学年時の遠足でバスに揺られて初めての潮干狩りにここに来た記憶があったりします。

1960年代始めからの大規模な埋め立てにより、かつての海岸線は失われてあたりは大きく変貌してしまいましたが、往時を偲ぶ建築物や防風林が残る稲毛の街・・・

まずはJR稲毛駅で降りて駅前からブラブラと南の方角へ歩みをすすめていくと、昔ながらの民家や・・・

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京成稲毛駅付近では辛うじて営業している昭和な玩具屋・・・
”花札”や”トランプ”という文字が入った看板に、時代を感じてしまいますよねェ~

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京成線の踏切を渡り、尚も歩みを進めていくと、かつての海岸線であった国道14号線を越えた場所に壮大な建物が見えてきました。

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これは、国の登録有形文化財でもある千葉トヨペット本社・・・
明治32年に勧業銀行本店として日比谷に建てられ、その後京成に売却されて大正15年に谷津遊園に移築、そして再び昭和15年に千葉市庁として移築された後にまたもや千葉トヨペット本社として移築の憂き目に遭った、流転の人生(?)を歩んできた近代建築物なのです。
広々とした埋立地に安住の地を得たこの左右対称のデザインを与えられた建物を設計したのは妻木賴黃。横浜市民にとって親しみ深い、県立博物館(横浜正金銀行)の設計者でもある明治時代の代表的建築家の手によるものなんですよね。

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館内に展示された、この建物を背景に赤いコロナ・ハードトップの運転席で微笑む美女のパネル・・・う~ん、シビれるよなァ~

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さて、千葉トヨペットをあとに、旧海岸線である国道を駅側に再び横断して稲毛浅間神社へ・・・
下の写真はそのかつての姿です。

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上の写真の狛犬を従えた二の鳥居が下の画像に映る小さい方の鳥居になるのですが、
ホント、すぐ近くまで海だったんですねェ・・・

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参道をのぼっていくと、昔をしのばせる松林・・・

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さて、浅間神社のすぐ近くには、『千葉市ゆかりの家・いなげ』(↑)と
『千葉市民ギャラリー・いなげ』(↓)という、かつての稲毛の姿を今に伝える貴重な建築物が残されています。
今回僕がこの地にやって来たのも、各々素敵な物語を持つこの二つの建物を訪れたかったがため・・・
その詳細は、またあらためて御紹介させていただきますネ。

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ところでこの稲毛が海浜保養地として栄えていた時代に、その中心的な存在だったのが上の絵図に描かれた「海気館」という旅館でした。
当時は海水浴が万病に効く治療法とされていて、そのための施設として明治21年に「稲毛海気療養所」として開設、後に所有者が千葉にあった加納屋旅館に代わり、その支店として旅館「海気館」となりました。島崎藤村や徳田秋声、森鴎外などの錚々たる文士たちがここに滞在し、また林芙美子や田山花袋、里見弴などの作品にも登場。
戦後は内田百閒の「阿房列車」にも取り上げられたため、昭和三十年代までは健在だったと思われるのですが、その最後は不明です・・・

今では跡形もなくなってしまっていますが、建っていたのは、稲毛公園から出てきたちょうど下の写真のあたりでしょうか。
ただしその答えは、松林のみぞ知る・・・ってトコですかネ。

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では当時の「海気館」の様子を伝える画像をいくつか集めてみましたので、往時を知るであろう現在の松林の様子とともにご覧ください・・・

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かつての風光明媚な海浜保養地、稲毛の海岸を目の前に見下ろせた幻の名旅館「海気館」・・・
人々はそこで、どんな娯楽に興じ、どんな宴に酔いしれていたんだろう・・・
松林を抜けてくる風を肌に感じながら、そんなコトを空想していると
暑さのせいか、なんだか僕まで喉が乾いてきました。

で、トボトボと来た道を京成稲毛駅方面へ・・・
すると駅手前の路地に、実にイイ雰囲気の赤い暖簾が・・・

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昭和レトロな面持ちの中華料理「昇楽」で五目焼きそばを肴にスーパードライを!
海水浴でもできそうな陽光を浴びながら、いまさっき訪ねてきた数々の建築物を思い出しながらの独り宴・・・嗚呼・・・もう極楽な気分です・・・!!

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稲毛は・・・やっぱり今でも僕みたいなオヤジにとっては、
様々な煩悩に効く
立派な”保養地”だったんだなァ。。。。