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最近会社の同期と飲む機会が多くなってきました。
というのも、定年を迎えて卒業する奴が毎月のようにいるからなのですが・・・
そんな、ちょっとホロ苦い飲み会に相応しいのは、銀座とか六本木ではなく、上野界隈のようなノスタルジックな街なんじゃないかと思います。

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で、今宵の店は、「北畔(ほくはん)」。
所謂アメ横の上野駅に近いエリアに店を構える、実に郷愁を誘う居酒屋なのです。

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この「北畔」は、今から五十八年前の昭和34年に、青森出身の人形作家にして料理研究家でもある故・阿部なをさんが創業。
作家・石坂洋次郎や寺山修司などの著名人も訪れたんだそうです。

暖簾をくぐると・・・
そこには恐らくは開店当時と寸分違わぬと思しき空気が流れ・・・
白い割烹着姿の御婦人が忙しそうに接客をしていました。
なんか・・・古き良き日本の酒場・・・ってな雰囲気に思わずココロ動かされてしまいます。

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もちろん、まずは生ビール・・・
そしてこの店の名物?酒の肴セット!
もうホント、酒がすすむ素朴な、そして旨味のある料理が入れられた小鉢が綺麗に並ぶ逸品です!!

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みちのく名物、いぶりがっこも最高!

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店内には創業者の長男である陶芸家・阿部合成さんの温かみある作品が飾られて、なんだかホッコリ・・・

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蓮根のはさみ揚げ、
そしてお造りも美味かったなァ~
サスガは料理研究家が始めた店・・・って感じです。

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このアワビ茸も・・・

おかげでいつの間にか日本酒に手が伸びてしまいましたョ・・・・
マズいよなァ~
明日の朝寝坊して『横浜ヒストリックカーデイ』に行けなかったらどうしよう!?

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さて、この店の奥には小上がりと座敷があるのですが、
そこはある意味特別な、みちのく酒場としては最高の空間になっているんですョ!
というのも・・・

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そこには棟方志功が自らの手で彫り上げた衝立が置かれているんですよねェ~
残念ながらこの座敷は僕が連絡した時には全て埋まっていたのですが、
ほろ酔い加減で愛でた棟方志功・・・
実に贅沢なひとときでしたョ!

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上野・「北畔」・・・アメ横のケバケバしいネオンや喧騒のなかで、なんだかこの店の周りだけが違う・・・

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ここには・・・もしかすると、遠い昭和の時代に東北から東京に出てきた人達が故郷を偲んで盃を傾けた情景が、2017年の今でも容易に想像できる Something みたいなモノが漂っているんじゃないかナ・・・なんて思ってしまったのでした。。。