
というのも、1955年にD-TYPEで優勝して以来このレースから遠ざかっていたジャガー・ワークス・チームが再びこの地に戻ってきたからなのです。
1950年代のルマンでは圧倒的な強さを誇ったものの、1960年代に入るとフェラーリやフォードに全く歯が立たなくなってきていた英国勢の誇りを取り戻すべく、ジャガーは5リッターV12 DOHCエンジンをミッドシップに積むレーシングマシン、XJ13を完成させてはいたのですが、経営悪化によるBMCとの合併などにより結局は参加を断念。
ところが急転直下、衰退しつつあった英国自動車産業の巻き返しを切望する世論に押され、ジャガーの総帥であるウイリアム・ライオンズはレース直前になってこのXJ13によるルマン挑戦にGOサインを出したのでした!
そのミッションは、打倒フェラーリ‼
そのミッションは、打倒フェラーリ‼


ライオンズは1950年代ジャガーワークスの栄光の立役者であるロフティ・イングランドを再びチーム監督に呼び戻しましたが、彼は地道に交渉を重ね、オール英国チームとして力を結集させるべく、ドライバーには1962年の事故により現役を引退していた当時37才のスターリング・モスをカムバックするように口説き落とし、またCo-Driverにはフォードの息がかかっていないHONDAのエースとしてF1に参戦していて、このルマンにはローラ・アストンマーチンで出場予定だったジョン・サーティースを違約金を支払った末に連れてくるという、考えられ得る最高の組み合わせを実現することに成功!
そしてそのXJ13に与えられたゼッケンは『13』。
西欧では得てして忌み嫌われる数字ですが、直前のエントリーであったがためにすでにそれ以外の番号は他のマシンに与えられており、13しかもう残っていなかったのです。
もっともマシンの名称からして、その不吉な数字が使われていたジャガーXJ13ではあったのですが・・・


入念に整備を行うメカニック、
その脇で談笑するモスとサーティース・・・




さあ、午後4時、
トリコロールが振り下ろされて1967年のルマンがスタート!

先行する7リッターフォード勢、それに続くフェラーリ330P4・・・
目まぐるしく天候が変わるなか、
ジャガーXJ13は、当初は上位グループにつけてはいたものの右後輪のパンクとブレーキ修理に手間取り大幅に順位を落としていましたが、夜間走行時にその大パワーにモノをいわせてじりじりと回復・・・




なんと翌朝には3位を走るゼッケン24番、ベルギーからエントリーされたウイリー・メレス/ジャン・ブレイトン組のフェラーリ330P4に急接近!



現役F1ドライバーらしいサーティースの巧みなドライビングによりこれをかわすと、ゼッケン24番を従えたままのカタチで前方を走る21番のワークスフェラーリP4を追い上げます・・・





お互いピットストップによりドライバーが交代していよいよレースも終盤に・・・



そして遂に…スターリング・モスのドライビングによりゼッケン21番、ルドヴィコ・スカルフィオッティ/マイク・パークス組のワークス330P4の背中を捕らえることに成功!
しかしこの2位を走行するP4は同一周回ではなく、6周のリードがあるためにそれほど無理をせずに走っていたのです。


視界にはとらえたものの、なかなかオーバーテイクできないマイク・パークス駆る330P4・・・





しかし遂に、
スターリング・モスの反射的なドライビングによってインをつき、XJ13はP4を抜き去り・・・





さあ、残された時間で5周の差を追いつき、トップを走るフォードGTマーク2に肉薄することは出来るのか?
果たしてスターリング・モスとジャガーXJ13は、英国の誇りをかけて1959年のグッドウッドのような奇跡を再び起こすことが出来るのか???
しかしこの時、
モスの目に飛び込んできたのは異常値を示している水温計の針なのでした。。。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以上、平成最後の真夏の夢。。。
ジャガーフリークとしての妄想、幻のルマン1967…お送りしました!
最後に登場車をご紹介。

ゼッケン21番のフェラーリ330P4はBang製の1/43ダイキャストモデルカー。
旧い製品ですがエッチングパーツなども使われています。仕上げが少し雑な点を除けばなかなかいい雰囲気。ちなみにスリットは僕がスミ入れしてあります。

ゼッケン24番の黄色いラインの入った330P4は、アシェットの1/43。
価格は安いんですが新しい製品だけあってうまくまとめてあると思います。
もちろんディティールはそれなり。でも雰囲気いいです。
スリットの黒い印刷がズレているのはご愛嬌か・・・
サイドウインドウも少し大きいかナ?

ジャガーXJ13は先日の記事でもご紹介させていただいた通りAUTOART製の1/43。
それに僕が13番のゼッケンサークルをデカールにて貼りました。
このレース仕様のほうが圧倒的にカッコいいと思います。
資料を調べたところ、実際に13番は欠番となっていたんですよねェ~
黄色い丸は、この頃のルマンには表示が義務付けられていたアルミボディであることを示すためのマークです。

実際には観ることの叶わなかったXJ13 vs P4・・・
いかがでした?
僕にとっては幻のサーキットの英雄なんだよナ・・・
やっぱジャガーXJ13って。。。
コメント